バーキンと並びエルメスを代表するバッグ、ケリー・バッグ。
現在のサイズ展開は、最小サイズが25cmで28、32、35、40cmと続きます。
他にもミニケリーやミニミニケリーなどがございますが、主には5サイズ展開となっております。
バーキンと違ってケリーには縫製の仕方が2種類ございます。
「外縫い」と「内縫い」と区分けされています。
丁度、ボックスカーフで同じ素材の同じサイズのケリーがございましたので、比較してみたいと思います。
KELLY BAG 32
BOX CALF
向かって左側が内縫いのケリーバッグ32。
向かって右側が外縫いのケリーバッグ32。
一見してわかるかと思います。
同じ素材の同サイズでもこれだけ見え方が違います。
素材はどちらとも光沢のある牛革のボックスカーフ。
品があり、トリヨンクレマンスやトゴに見られるブツブツは見られません。
非常に硬い素材で、擦れ傷などは比較的目立ちやすい素材です。
しかし、比較的擦れなどを取れやすい素材ですので、エルメスに磨きを出すと見違えるようにキレイになってかえってきます。
では、実際にどこの縫製が違っていてどこが一緒なのか見ていきたいと思います。
まずは被せ部分とクロア、クロア金具ですが、ここは外縫いも内縫いも一緒です。
一番わかりやすい角の部分ですが、上段が外縫い、下段が内縫いです。
外縫いは外側から職人さんが手縫いを施している為、ステッチが確認できます。
対して内縫いはその名の通り内側から縫い付けを行うので、外側からはステッチは確認できません。
底部も基本的には同じですが、角から角にかけて上段の外縫いのケリーはステッチが入ります。
被せを開けた部分になります。
横から見るとよくわかりますが、上段の外縫いはサイドのマチ部分から正面のカーフ素材を外側から縫いつけてあります。
裏面のカーフ素材の縫い付け方も同じです。
対して、下段の内縫いは内側から縫製を施している為ステッチが見られません。
このサイドの縫製で「カチっとしたフォルム」になるか「クタリとしたフォルム」になるかと言っても過言ではないでしょう。
一般的に外縫いのケリーはカッチリとしたフォルムですので、フォーマルなシーンなどによく合うと言われています。
一方、内縫いはカジュアルなシーンでの利用にお奨めです。
最近相場の上がっているケリーです。
ショルダーストラップの有り無しでUSED相場は大きく変わりますので、お持ちの方は付属品も大事に保管くださいね。